東日本大震災リハ支援特集!AAR Japan!

2000年から2002年までマラウイで作業療法士として活動されていた河野さん。河野さんは国際NGO AAR Japanの活動として、長期に渡り、岩手県、宮城県、福島県で被災地支援活動をされてきました。

今回は河野さんにこれまで行われた支援について、また途上国での経験がどのように支援活動の中で生かされたか話して頂きました。

AAR JapanとOT・PTの協力隊経験者を中心とした有志が協働して、2011年7月から東日本大震災の被災者支援活動を実施しています。この活動では現在も、毎週末1~2名のOT・PTが岩手・宮城・福島のどこかの仮設住宅を訪れています。例えば今、私はこの活動で訪れている仙台でこの原稿を書いています。

活動の主な内容は気晴らし目的のマッサージです。ただ、身体を触ることは心理的距離を近付けるので、マッサージを受けながら仮設住民が漏らす、さまざまな話に耳を傾けることも含まれます。例えば今日も、3年前の出来事を思い出して涙を流す人がいました。

ところで、被災地支援の中では、途上国での経験の影響を感じることが多々あります。

一つは、不十分な情報しかなくても現場に飛び込み、それなりに活動できる点。

思えば途上国では不明確な状況で現場に赴き活動を実施する場面が多いです。現地では愚痴の種にすぎなかったそんな経験が、今振り返ると臨機応変さを育んだと思います。
被災地支援のある初参加者が見知らぬ土地へ車で運ばれながら、「あー、協力隊みたい!わくわくする!」と言っていました。途上国の経験を通して、不確実な場面でこそ生きている実感を味わうような面さえ私たちは身につけたのかもしれません。

二つ目に、専門性を活かしつつも専門性にこだわらない姿勢。

途上国ではリハの専門性にこだわっていると活動の行き詰まることが多々あります。さらに、リハの専門性が知られていない中でいかに専門性を活かした活動をできるかということに知恵を絞る場面も多いです。
AAR Japanとの活動で主に提供しているマッサージもリハの専門性からずれていますが、専門性を活かせる活動でもあります。そんな活動であるからこそ、被災地で受け入れられ、かつ今まで活動を継続できたのだと思います。

三つ目に、社会全体の課題への視線。

途上国ではリハに専念するだけでは解決できない問題を意識する機会に事欠きません。それによって私たちは社会全体の課題への視野を開かれたと感じます。
東日本大震災では数多くの協力隊経験者が被災地支援に貢献しました。これは、途上国の経験を通して社会全体の課題への意識が培われたからこその貢献だったと思います。

これからも途上国経験者らしく、社会の多様な課題にコミットし、向こう見ずに現場に飛び込んでいきたいと思っています。

*AAR Japan  http://www.aarjapan.gr.jp/

特集2-1特集2-2

 

このページの先頭へ