ネパール人の国民性は日本人と似ている?助け合いの精神とリハビリ!
東日本大震災のすぐ後に、世界各地の報道で日本人の規律や協力する姿が素晴らしいということが取り上げられていました。
3ヶ月程前に、ネパールと言う国でも震災が起きました。実はこの国においても、助け合いの精神が称賛されていたようです。
どこか日本と似ているネパール。今日はネパールで青年海外協力隊として活動されていた木原さんにお届けしてもらいます。
甚大な被害をもたらしたネパール地震
सबैजनालई मेरो नमस्कार।(サバイザナライ メロ ナマスカール)皆さん、こんにちは。
2008年から2010年にネパールで活動をしていました、理学療法士の木原由里子です。
現地時間2015年4月25日11時56分、ネパールの首都カトマンズ北西、ガンダキ県ゴルカ郡サウラパニにてM7.8の地震が発生し、建物の倒壊、雪崩、土砂災害などにより甚大な被害が発生しました。
このニュースを聞いて、「現地への支援をしたい」と、現地に飛び立った方や、日本国内での義援金集めなどをされた方、またそれに参加された方などもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
ネパールに友人が多い者として、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます。
ネパールはどんなことろ?
今回は、「ネパールってそもそもどんな国なんだろう?」というところに焦点を当てて、ご紹介したいと思います。
ネパール(ネパール連邦共和国)は、インドの北、中国の南西に位置する東西に長い国です。
北は世界一高い山エベレスト(8,848m)を含むヒマラヤ山脈に囲まれています。
南は広く地平線が見渡せるタライ平野(60m)がある、高低差の大きい国です。
人々は温和で真面目に仕事をする人が多く、その性格を買われて、歴史的にはゴルカ兵としてイギリス軍に遣える国民もいたといいます。
ネパールの医療事情は?
私は2年間、首都のカトマンズにある総合病院の理学療法科にて活動したほか、
今回の地震で大きな被害を受けたドラカ村(カトマンズよりバスで5時間)のクリニックを定期的に訪れたり、訪問診療をしたりしていました。
カトマンズには大きな総合病院や小児病院や外傷センターなど専門的な施設もあり、国内の医療専門家のほとんどがカトマンズや第2の都市であるポカラに集まっています。
しかし、地方の保健医療施設は医療専門家ではないコミュニティー ヘルスワーカーのいるヘルスポスト(保健所)があるか、
もしくはヘルスポストまでも自分の住んでいる地域から歩いて何日もかかるという状況は稀ではありません。
道などのインフラ整備が地方まで行き届いていない環境で、医療を受ける人にも地域格差が生じています。
家族がキーポイント
そんな環境の中でも、ネパールの人々はたくましく、家族のつながりを大切にしています。
病気や体の不自由な方がいれば、家族が助けます。
訪問診療をしていた際も、次に私が訪問するまでの1週間で行うべき運動を伝えたところ、
家族が毎日歩行練習の介助をし、1週間でとても改善していたことがありました。
毎日一緒にいる家族の力は偉大だと再認識できた経験でした。
ネパールでは血縁のある家族ではなくても、同じ地域や学校で時間を共にした人々を、
血縁のある家族と同じ呼び方で
ダイ(お兄さん)、
バイ(弟)、
ディディ(お姉さん)、
バヒニ(妹)と呼び合います。
ここにもネパール人のつながりの強さを感じます。
震災後の状況
今回の地震後、元同僚のPTであるビシュヌ君はジュムラ地方での被災者支援に他国の医療チームなどと協力して取り組みました。
現在は他国のチームは帰国してしまったということですが、
彼は被災者のために、
また、
地方に住む国民のために
理学療法士としてCBR(Community Based Rehabilitation)に取り組み、現地で住民へのトレーニングなどを行っています。
今回の地震で傷ついた方が多い半面で、ネパール人同志の協力体制が素晴らしいとする報道もありました。
お互い様の精神で人々を思いあうネパールの人であれば、自国をよい方向に導けるのではと思います。
私は自分に出来ることを少しずつ行いながら、出来るだけ早く、あの平和で穏やかなネパールに戻ることを祈りたいと思います。
日本福祉リハビリテーション学院 理学療法学科 教員
北海道CBRネットワーク代表
JOCVリハビリテーションネットワーク
木原由里子
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