中塚OTによるネパールのコミュニケーション事情 

नमस्ते संचै हुनुहुन्छ?(ナマステ~、サンチャイフヌフンチャ?:こんにちは~。みなさんお元気ですか?)ネパールから作業療法士の中塚がお届けします。

ネパールに着いたとき、感じていたことがまさにコミュニケーションの違い。バングラデシュの井立さんのリハレポに書かれていたように、ネパールでも最初に会ったときの質問攻めにはよくあいました。私は今まで日本でしか生活していなかったため、日本とのギャップに数か月間戸惑っていたことを思い出します。

距離が近い:男2人で手をつなぐこともあります。ローカルバスに乗っているとき、自分の子供を私の膝の上に乗せようとします。仕事の話でも何気なく隣の人の肩や膝に手を置きます。

値段設定のあいまいさ:買い物の際、苦しめられることがツーリストプライスとローカルプライス。外国人に見えると倍以上の金額を提示してくることがあります。同じ商品でも店によって金額が違います。何を信用していいのかが分からなくなります。

いろいろ挙げていくときりがないのですが、一番苦しいのは、ネパール語です。これはネパール語の特徴なのでしょうか?英語や日本語では複数の単語になるものの、それをネパール語で訳すと一つの単語になることがあります。辞書で調べると、苦痛なこと、めんどうなことをदुःख(Dhukha)といいます。しかし、実際の生活の中では、したくないこと、不安、心配などものネガティブな単語を一般的なネパール語ではदुःख(Dhukha)と言っていることも多い様です。

そこで、起きてくる問題が伝えたいことがうまく伝わらないということです。私はネパール語でプレゼンをするときには、日本語で内容を考えてネパール語に直しています。そうやって作ったプレゼン資料も分かり難いという反応が多い。私の発音の問題もあるのですが、最近は、現地の人々に伝えるとき簡単な単語を駆使して伝えることが私にとって重要だと感じています。また、視覚的な情報から理解してもらえるようにパワーポイント、絵や図などを用いて説明しています。

現場での仕事をするとき、ある単語で特に苦しめられることがあります。ミーティングにもよく出てくる言葉「के गर्ने?」(ケ ガルネ?:何をすればいいんだ?)。私が何か提案をした後には、必ずと言っていいほど現地スタッフからこの言葉で質問してきます。この言葉はとても効率のいい言葉です。この言葉により、自分の欲しい答えが返ってくるからです。しかし、ここで私の葛藤が始まります。―方法論よりまずは目的をしっかり考えるべきでは?― ネパールのミーティングでは、この言葉から脱線して、時間も大幅に要して、結論に結びつかないという場合も多く見受けられます。私は時間の効率性、ミーティングの具体性を高めるために、目的から話し合おうと言います。目的を話し合うことで、メンバー内での議題の目的の共有が行われ、具体的な方法に話がすすむのではと考えるからです。

また、答えをもらうばかりでは創造力は生まれてこないのでは?答えを生み出す必要があるのでは?と考えるからです。

私達療法士は、目的なしに、一人ひとりに合ったリハビリ計画を作れないし、アプローチ方法も合わせて考えなければなりません。そのためにリハビリ目的をしっかり捉え、目的に合わせて方法を立てていきます。創造力は目的があってこその生み出されるものではないかと最近そう感じています。でも私はときどき、ネパールの考えに流されることもあります。それは現地のやり方だから。今までのやりかたは現地の人々にとっては一番わかりやすい方法だからと自分に言い聞かせています。でも、私の中で反抗心がうまれたときは、議題内容を具体的に提示しながら話すこともあります。せめてもの私なりの反抗心。
どんな仕事でも、「なぜその方法でするのか?」という問いにより新しいアイディアに結びつくのではと考えます。現在の方法に固着するのではなく、「なぜ?」と問いかける癖をこれからも忘れないようにしたいと思う。その「なぜ」から見えてくるものを残りの半年間、楽しみたいと思います。

では、フェリベト~ン(また会いましょう)!!!

第5回ネパール中塚

このページの先頭へ