リハレポ181号 現地の方にかけられたあの一言 タイ東村OT

สวัสดีคะ!สบายดีไหมคะ(こんにちは!お元気ですか?) タイから作業療法士の東村まゆみがお送りします。

配属されて間もない頃の出来事です。私達協力隊員の活動は、最初にまずこの2年間の活動計画を立てるところから始まると思います。まだタイ語での日常会話でも困るような時期です。カウンターパートに少しでも多く自分の考えが理解してもらえるよう、事前に一生懸命準備をし、カウンターパートへ拙いタイ語を使って必死に説明しました。そして色々と具体的で深いやりとりを期待したのですが…

カウンターパートは具体的な内容にはあまり触れず、最終的に言ったのは

「で、まゆみは楽しい?楽しいならそれが私にとっても一番良い」

という一言でした。

「私の活動にあまり関心が無いのだろう」という思いと「私は遊びに来たんじゃない!」という思いで、大きなショックを受け、とても残念な気持ちになり、今後の活動に大きな不安を憶えました。

しかし、それからタイの人々と共に過ごしていくうちに、彼らの国民性が理解出来てくるとその言葉の意味が少しずつ分かるようになりました。

そもそもタイ人と日本人とでは仕事に対する考え方が違います。

タイ人はสบาย(サバーイ=心地良い)でสนุก(サヌック=楽しい)に過ごす事がとても好きであり、大事だと考えています。それは仕事中でも同じです。

仕事中であっても、みんなよく冗談を言い合い、笑いが絶えません。楽しい雰囲気を作るように心がけているようにも見えます。

そんなタイ人と一緒にいるのは楽しいのですが、なかなか仕事が進みません。私達協力隊員に与えられた時間は2年間しかありませんので、その間であれもこれもやりたい。でも思うように物事が進んでいかない。そんな状況にストレスが溜まる事も多いです。活動開始してから約9か月が経過しようという頃、私はそんな焦る気持ちから大きなストレスを抱え、とうとうストレスで体調を崩す事が出てきてしまいました。

ひどい蕁麻疹が全身に出てしまって病院に行った翌日、同僚達に蕁麻疹の原因を聞かれ、「仕事のストレス」と答えると、皆非常に驚いてしまい、しばらくの間とても心配される日々が続きました。その時自分と周囲との温度差がかなりある事にようやく気づきました。「ストレス」…そういえばタイに来てから聞いた事の無かった言葉でした。「頑張る」という言葉も聞いた事がありません。

日本では仕事でストレスを溜めるというのは全く珍しいことではありませんよね。でもタイではストレスが溜まる程自分に負担をかけません。

この一件から私も考え方を変え、同僚達を見習ってあまりストレスを感じない範囲でマイペースに活動をする事にしました。

今では私もとても楽しく心地よい毎日を過ごす事が出来ています。

異文化理解がとても大事だと言うことは頭では分かっていても、実際に理解するのは簡単な事ではありません。理解出来るまでには、相手の意図することが理解出来ずに誤解が生じてしまう事もしばしばだと思います。

最初のカウンターパートの発言に対して私は誤解をしてしまった訳ですが、今ではその言葉が

「ここでの2年間の活動があなたにとって心地よく楽しいものであって欲しい」という、非常に優しく思いやりに溢れたものであることが良く分かります。

カウンターパートをはじめ配属先の皆さんは何かイベントがあったり、どこかにみんなで出かけたりすると、必ず

「ワンニーサヌックマイ?(今日は楽しい?)」

等と尋ねてきます。

「サヌックマーク!(とっても楽しい!)」と答えると、

「そうだよね!楽しいよね!」と、とても喜んでくれます。

タイ人は相手をとても思いやり、気遣う人々です。

カウンターパートをはじめ、とても温かい同僚達に恵まれた事に日々感謝しています。

では、今回はこの辺で。

โชคดีนะคะ!(チョークディーナカ=さようなら・幸運を)!

7-11①タイ東村さん 7-11②タイ東村さん 7-11③タイ東村さん

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