ヨルダン今OTによる福祉事情紹介

.السلام عليكم  (アッサラーム アライクム) こんにちは。ヨルダンから、作業療法士の今麻里絵がお届けいたします。

今日はヨルダンの福祉事情についてお伝えしたいと思います。ヨルダンでは、首都のアンマンでさえも道路の至る所で凸凹していたり、歩道の真ん中に木が生えていたり、写真のようにバスの段差が大きいなど、環境整備がされておらず、車椅子を自走して行きたいところに行くことができません。さらに、トイレにおいてはバリアフリートイレを探す課題よりも先に、トイレそのものを探すことに苦労をするそうです。出先ではどこにトイレがあるのか分からず、体に障がいのない大人でさえも家にたどり着くまで我慢しなければならないことも多く、車いすや杖でトイレを探すことがどれだけ大変なのかは当事者本人、家族にしか分からないでしょう。

また、偏見や移動面の不便さから障がい者を家で過ごさせることが多いといったこの地域ならではの影響もあり、いざ町に出ることを試みても、嫌な思いをするため結局は家から出さない、出さない故に地域も障がいについて知る機会も少なくなる、という悪循環があるように思います。

こんな福祉という言葉がミスマッチなヨルダンなのですが、同僚に聞いたところ保険サービスを受けることは可能なのだそうです。家族も含めた身元の確認、Dr.によるメディカルレポートの保持、他の医療サービスを受けていないこと、ヨルダン在住という以上の条件を満たすことで、医療サービスを受けることが可能になります。内容は、無償での手術、スタンディングフレーム、手すり、車椅子などの福祉用具や薬などの現物支給が基本だそうです。

そんな待遇はあるのですが、特に地方では福祉用具業者と病院、リハビリ施設との連携が殆どなく、なんでこんな装具を作ったの?どうして体に合ってない車いすを使っているの?と思うような装具や車いすを持ってくる家族も多く、“社会資源が生かされず”もったいない”と思うことが多々あります。この国ならではの分業制が影響しているのかもしれません。この点を改善するには福祉用具業者などとの情報共有、提携が必要ですが、この現状を変えていくには長い年月がかかりそうです。

それでは今日はこの辺で。さようなら。مع السلامة.(マーッサラーマ)!

第3回リハレポ今②

第3回ヨルダン今①

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