協力隊としてタイで過ごした2年間!岩下OT!

วัสดีค่ะ(サワッディーカー)こんにちは。今年の3月までタイで活動していた岩下 夏岐といいます。今回は私の2年間の活動を少しご報告させて頂きます。

タイの首都バンコクから南東に180kmのところに私の配属先である東部労災リハビリテーションセンターがあります。このセンターは労働災害や疾病等により障がいを有した方に必要な医学的リハビリテーションや職業訓練等を提供し、社会復帰を支援する入所型施設です。
私はセンターのリハビリテーション部門に所属し、同僚のOT、PT、Ns.と協業して入所者にリハビリテーションを行うことが仕事でした。

が、しかし実際に活動を始めてみると対象者はごく僅か、同僚もしばしば居なくなってしまいます。のんびり、ゆる~い国、タイランド。そんなフレーズが頭をよぎりました。

同僚も対象者もモチベーションが低く、何とかなるさという雰囲気を漂わせる周囲の人々に、最初、私は戸惑い、悶々とした日々を過ごしたものです。それでも自分を奮い立たせ、徐々に自分のスタイルで活動を始めていきました。

そしてこんなことがわかってきました。

① セラピストが定期的に評価をしない
② 対象者が同じ訓練メニューに飽きて、リハビリ室に来ない

まずは対象者がリハビリ室に足を運んでくれることを目標に、ゲーム感覚でできる自主訓練メニューを作って提供したり、廃材から車椅子クッションを作ったりしてみました。そして評価もできるだけタイ語でカルテに記入するようにして、介入後、効果があったら対象者と同僚にフィードバックしました。

そうすると少しずつですが、対象者がリハビリ室に足を運んでくれるようになりました。さらにこれまであまり自分の要望を話してくれなかった方々が、相談に来てくれました。例えば両手切断の方が「大好きだった卓球をもう1度やりたいから、できるように道具を作って」という風にです。

こんな機会が訪れるたびに同僚を誘って一緒に知恵を絞りました。そんなことを繰り返していると、プライドが高く意見を聞き入れてくれなかった同僚が私の見てないところで私の作った教材を使ってくれたりしていました。

活動も2年目を迎えると、対象者宅の住宅改修事業に携わるという好機に恵まれ、部署を超えて仲良くなっていた上司や同僚を巻き込んで3万円で作る手作り住宅改修なるものに挑戦しました。たった3万円で和式便座を洋式に変えたり、必要箇所に手すりをつけたりするのですから、みんなで知恵を絞り行動しなければなりません。大変だけど、充実して、めっちゃ楽しい。そんな日々が過ぎました。

そしてその試みが上層機関のとっても偉い人に認められて、次年度には2倍の予算がおりて、事例集も作ることができました。本当にありがたい限りです。

帰国が近づいた頃、同僚が私にこんなことを言いました。

「あなたは私の友人であり、同僚であり、師である」と。
私は、大号泣。だって会ったばかりの頃、学歴のことでちょっと馬鹿にされ、私の意見に耳を貸してくれないプライドの高い同僚が、私のことを認めてくれた気がしたから…。

そんなこんなであっという間に2年間が過ぎ去っていきました。この本当に辛くて、楽しくって、充実した2年間は、私のこれからの人生の大きな支えになるだろうと思います。

そしてタイで作業療法士として活動して改めて感じたこと。

「日本人であろうとタイ人であろうと、目の前にいる対象者と向き合い、評価し、個々にあったリハビリテーションプログラムを実施するという本質は変わらない」ということ。

これからも日々の小さな嬉しいこと、楽しいことを大切に日本でがんばろうと思います。

長文、お付き合いいただき有難うございました。

住改本

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