リハレポ172号 現地の方にかけられたあの一言 ボリビア菊池PT

¿Cómo está?(コモ エスタ?) こんにちは。ボリビアから理学療法士の菊池がお送りします。

ボリビアでの活動を開始し、早いもので1年5か月になろうとしております。本日は、日々の活動を行う中で現地の方から掛けられた印象深い言葉について書きたいと思います。

私は、ボリビアの東側に位置するサンタクルス県オキナワ市にありますボリビア人の方が多く利用されている保健所で活動しています。当地域は理学療法士をはじめリハビリ関連職種が勤務しておらず、リハビリテーション医療を受けるためには、車で1時間程度離れた隣町、または2時間離れた都市部に足を運ばなければならない現状で、リハビリテーション医療はとても身近なものではありません。加えて、金銭的理由や、交通手段の確保が難しいこと等があり、離れた集落に居住している方については、一般的な医療を受けることも難しい現状にあります。

その為、私が約1年半前に活動を開始するまで、リハビリテーション医療を受けたことがあるボリビア人の方はごく少数に留まり、リハビリテーションや理学療法がどのようなものであるか、という認識も医療スタッフでさえ理解が乏しい状態でしたが、活動を進める中で、医師や看護師と連携を取りながら、保健所への受診が難しい方への自宅での理学療法も開始しました。

ここボリビアでも、社会情勢の変化、生活様式の変化により、核家族化や少子高齢化に移行していますが、それでも日本に比べては大人数で生活しており、家庭を訪問すると子供たちに出会う機会が多くあります。初等中等教育は、午前あるいは午後の半日のことが多いため、子供たちがお家にいることも多く、理学療法を提供している際に、子供たちが私の周りを囲み始めます。

患者さんだけではなく子供たちにとっても、理学療法士という仕事は正に初めて目にするものであって、とても興味を持ってくれています。ですので、子供たちにも説明をしながら、一緒に運動に参加してもらうこともあります。その中でとても印象に残っているのは、「僕もMamikoみたいになって(理学療法士になって)、おばあちゃんや沢山の人を助けたい」という言葉でした。活動をする中で、日々悩むことも多く、後ろ向きになりそうなこともありましたが、自分自身この言葉が大きな支えになりました。

今、何名かの子供たちが理学療法士になりたいと話してくれています。この子たちが実際に理学療法士になるまでは、数年・十数年の歳月が必要です。しかしながら、日本と同様にボリビアで勤務している理学療法士も、都市部に集中する傾向があり、このような農村地域に勤務を希望する理学療法士は少ない現状だけに、この土地出身の理学療法士が誕生し、根付いてくれたらと、切に願ってやみません。

また、開発途上国では、必ずしも全ての子供たちが自由に仕事を選択できる環境ではありませんが、彼らが私と接することで、新しい経験に触れることができ、興味関心が芽生えて、将来の選択肢の一つとして考えてもらえるきっかけになれば、私も嬉しく思います。

残り半年余りですが、一日一日を大切に活動していきたいと思います。
それでは、また次の機会に。Hasta la próxima. (アスタ ラ プロキシマ)

【写真1】
聴診器を使って、心音を聴診する子ども。初めての経験にワクワクするのが伝わってきます。
【写真2】
お母さんの為に、自宅での運動の方法を習得しようと熱心です。

7-2①ボリビア菊池さん7-2②ボリビア菊池さん

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