日本における災害リハ支援活動の一例!難しいことは何もしていない!
JOCVリハビリテーションネットワークでは2010年に地震や津波などの自然災害時におけるリハビリテーション専門職の支援のあり方についての研究会を発足していました。
事例検討を重ねていたからすぐに動けた
その研究会では自然災害時におけるリハビリテーション専門職の支援のあり方について東京、北海道、熊本、スリランカをインターネットで結び勉強会を開催しました。
インド洋津波災害、パキスタン地震災害、インドネシア・ジャワ島中部地震災害やハイチ地震災害で体験した災害支援活動の報告等を実施していました。
そのため日東日本大震災が起きた直後より当会では実施可能な活動を検討することができました。
避難所での実際の支援活動
JICA二本松訓練所が一次避難所になっていたため、ボランティア活動を交渉し、同年4月から現在まで継続した支援活動を行っています。
活動の頻度は月2回、ボランティア参加者は当会の会員だけでなく、その友人や知人、JICA二本松訓練所の研修生などです。
活動場所は2011年4月~7月は一次避難所を3ヶ所、2011年9月~現在は仮設住宅の集会所2ヶ所へ訪問しています。
一次避難所では個別対応のリハビリ相談、福祉用具の提供のほかに炊き出しを行っていました。仮設住宅集会所では集団体操や体力測定もしています。
2011年からは手芸や調理などの作業活動を導入して行きました。
作業活動は回数を重ねるにつれ参加者のアイデアや積極性が出て、地域の特色を取り入れた活動になっていきました。
参加者の様子が受身から主体的に変わり、コミュニティの形にも変化が見られました。
仮設住宅での役割
A仮設は手芸を得意とする人が何人もいて、私たちの提案した作業をよりよくなるように工夫していました。
そして作業を持ち帰ったり、後日参加者だけで集まるようになったりと作品作りに熱心です。現在はネット販売に展開しています。
B仮設は食べ物作りやお話が好きな方が多いです。参加者が多く、そのため参加者のできる作業が様々なので分担してそれぞれができる役割を持ち、助け合う作業活動になっています。
被災者の生活の場が一次避難所から仮設住宅に移動したあとは、行政や様々な団体の支援が行き届いたことで住民はある程度落ち着いた生活ができるようになったようでした。
しかし、プライバシーが保たれた生活の反面として住民の孤立の可能性が高まったようでした。
そのため当会で行った作業活動はリハビリ相談をするという一時的な交流の場所から、住民の定期的な集いの場へと変化したようにみえました。
まとめ
災害直後から不活動症候群の予防や要介護者に対するリハビリテーションニーズが存在することは医療従事者にも少しずつ知られるようになってきました。
また中長期的な復興支援に対してリハビリテーションの専門性を生かした様々な支援が可能です。
さらに私たちの取り組みにより災害リハビリテーションの支援は個人を対象とするだけでなく、コミュニティを対象としても活用できると考えられます。
森下賀子
8/7のネパール支援セミナーの申し込みはこちらから
ネパール支援セミナーの申し込みはこちらから。
https://goo.gl/GZfF80
ネパール支援セミナーの詳細はこちらから。
http://ptotjocvhomepage.blogspot.jp/2015/06/blog-post.html