カンボジアに新たにオープンするSunrise Japan Hospitalと医療事情!

今回は北原国際病院の亀田さんと平井さんに、カンボジアの入院期間についてお伝えして頂きます。そしてカンボジアで新たにオープンするSunrise Japan Hospitalについても少し触れて頂きました。

2週間で誰もが退院

カンボジア(プノンペン)における脳卒中患者の入院期間は平均2週間程度です。基本的には生命の危機を脱し、全身状態が安定した時点で退院となります。

患者によっては、症状が安定した時点でタイやベトナムなどの外国の病院へ転院し、更なる検査や治療を行う場合があります。

それでも入院期間は2ヶ月以内が殆どです。家族指導を含む在宅生活のフォローは十分に行われずに退院となります。

訪問リハビリテーションや外来リハビリテーションを利用されるケースもありますが、まだ十分な体制や流れは整っていないのが現状です。

日本とのギャップ

日本の現在の医療制度においては、脳卒中患者の場合、最大8ヶ月間の入院(急性期病院、回復期リハビリテーション病棟での入院生活を合わせた期間)となります。

脳卒中後の後遺症が残っている患者様の多くは、3ヶ月以上の入院生活を送る方が多いと思われます。

退院後も外来リハビリテーション、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなど各サービスを利用する体制が整っています。

私は8年間回復期リハビリテーション病棟で勤務してきました。上記の入院期間の違いをどのように理解したら良いのか、日々悩みながら活動しています。

脳卒中の患者様にとって、本当に必要な入院期間とはどの程度なのか、在宅でサービスを受けるメリット、病院だから行えるメリットを整理しています。

春からカンボジアにオープンするSunrise Japan Hospital

今年の春には、私たちカンボジアプロジェクトの一つであるSunrise Japan Hospitalがオープンします。

北原カンボジア病院

回復期リハビリテーションという概念がまだ存在しないカンボジアにおいて現地に根差した仕組みができるように準備しています。

以下にカンボジアと日本の医療や介護の環境の違いについて、一部記載させて頂きます。

介助方法の指導について 

日本では主介護者は家族になると思います。

カンボジアでは時に、主介護者はヘルパーになります。

患者様の身の回りの世話を専門的に行うスタッフを患者様、家族がプライベートで雇います。ヘルパーは患者様の自宅に住み込みながら働きます。

介助専門の専属ヘルパーのため、介助指導の場面では非常に前向きに取り組んでくれます。

彼らと協力しながら自主トレーニングや生活管理を進めていくことが重要だと感じています。  

北原

カンボジアの家屋環境について 

貧困層の患者様の住宅環境は、高床式の2階建て住居が一般的です。

カンボジアは下水道の整備が不十分なため、雨季になると主要道路まで川のようになる事があります。

雨季の床上浸水を防ぐためにこのような構造になっています。

1階は物置として使用して、2階で生活する形になります。

北原2

脳卒中などの障害を持ってしまった患者様にとっては非常に大きなバリアーになってしまいます。

階段を昇り降りする能力のない患者様は、そのまま2階から降りることなく、寝たきりとなってしまうケースが多くあります。

富裕層の住宅はまさに豪邸といったところが多く、非常に広くて段差さえなければ車椅子生活に困ることはありません。

入浴は、もともとシャワーのみの方がほとんどで、トイレも広く、車椅子で入るのに困らないことが多いので、日本で住宅環境を考えるうえで大きなポイントとなる浴室やトイレは大きな問題にならない事が多いです。

障害者にとって、日本の住宅よりもはるかに住みやすい住宅環境と言えます。

中流層になると住宅環境は大きく変わります。

2階以上を居室にしている方が多いのですが、カンボジアの中流層の方が住んでいる住宅の階段は日本では建設基準法に違反する勾配の急さになります。

これは身体に麻痺がある人にとっては大きなバリアとなります。

介助者が少ない場合は居室から出ることが難しくなってしまいます。

ただ、カンボジアの慣習なのか、1階へ居室を移動することをすすめてもほとんどの場合、拒否されてしまいます。

カンボジアの住宅に環境において、1階から2階の移動をどのように調整するのかが特に検討が必要な部分になります。

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