スリランカ中村OTが感じた異国でのコミュニケーション事情
ආයුබෝවන්.(あーゆぼーわん)こんにちは。スリランカから作業療法士の中村菜々子がお届けいたします。
スリランカ人のコミュニケーション=笑顔と人懐っこさです。道端で通りすがるとき、初対面で会うとき、何気ない会話、そこにはいつも人々の笑顔があります。すごく素敵なことで何て美しいんだと思ったのですが、笑顔だけではなくその先があるのです。それに始めは抵抗がありました。
道端で歩いていると見知らぬ人がにやりと笑い「じゃぱん だ?(日本人か?)」「もなわーだ からんね?(何してるの?)」と聞いてくるのです。少し答えると、「ぱうれ かうだ いんね?(家族は誰がいるの?)」「ものわーだ からんね?(家族は何してるの?)」と次々に質問攻めです。終わりません、近すぎます!
スリランカにはプライバシー保護というものがないのか?全てが情報公開か?と思うほど、始めからグッと近寄ってきます。日本では人との距離感が大切だ、相手の気持ちを読んで行動する、などは知らないうちに身に付いているものでしたが、ここでは通用しません。知らないうちに私もそのペースに巻き込まれてしまいます。しかし、そのペースに巻き込んでくれたからこそ、スリランカ人と仲良くなる、スリランカ人と一緒に仕事をする、スリランカ人と一緒に住む、といったハードルを越えることが出来たのだと思います。
そう思うと、日本人は空気を読みすぎなのかな?コミュニケーションを取るのは実はもっと単純なことで深く考える必要はないのかな?と思ったりもします。
活動先の幼稚園の教員と親との関係、家族同士の関係、近所付き合い、どの場面でも人と人とが対等に、自分の言いたいことをストレートに言い合う、楽しければ大笑い、悲しければ泣く、感情を素直に表現できるスリランカ人をもっともっと知ろう、と思いながら残り1年の任期を全うしたいと思います。
ආයුබෝවන්.(あーゆぼーわん)!