野口OTによるキルギスのコミュニケーション事情 

Кандайсыз?(カンダイスゥズ?)お元気ですか?キルギスから作業療法士の野口がお届けします。

キルギスでは“キルギス語”“ロシア語”の2つが主要言語として用いられており、私はその内のキルギス語を主で学んでおります。しかし、医療機関などでは、単語の多さなどからロシア語が使われています。この時点でお気づきの方もいらっしゃると思われますが、私…とても困っております。病院内ではロシア語が飛び交い、医者のカルテも全部ロシア語で記載されております。同僚の中にはロシア語しか話せない方もいます(私のカウンターパート)。そして、語学が苦手とくれば…あとは想像にお任せします。

しかし、このような状況の中でも、進歩していく人間の底知れぬ力に感動しております。私は、ロシア語が話せない代わりに非言語的コミュニケーション、いわゆるジェスチャーの能力を飛躍的に成長させることができました。しかも、ただのジェスチャーではありません。ロシア語が分からない私が、ロシア語しか話せないキルギス人に伝えるジェスチャーです。最近では、「昨日ご飯を食べ過ぎて今日はお腹が痛い。」という、日常の出来事までもジェスチャーで伝えられるようになってきました。

人と関わることは、もちろん言葉が重要であると思われますが、それ以前に“関わりたい”“伝えたい”という気持ちが大切であると思います。片言のキルギス語・ロシア語を喋り、会話の度に変な動きをし、挙句の果てに、会話の収拾がつかない時は笑って終了させる私…そんな私に対して同僚は、いやな顔一つせず耳を傾けてくれ、私と一緒になってジェスチャーもしてくれます。このような同僚の行動が、私の“関わりたい”“伝えたい”という気持ちを大きくさせてくれているのだと思います。

ジェスチャーも勿論ですが、今度は言葉で関わり、言葉で伝えたいと思う今日この頃です。

それでは今日はこの辺りで。Саламатта калыңыз!(サラマッターカルングズ!)さよなら!

野口OT第4回リハレホ_用

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