篠原OTによるマレーシアのコミュニケーション事情

Selamat sejatera. (スラマッ スジャトラ)こんにちは。マレーシアから作業療法士の篠原がお届けいたします。

多民族国家マレーシアのコミュニケーションは、まず『相手が何語を話す人なのか?』というところから始まります

とあるNGOの遠足に参加したとき、わたしはダウン症と自閉症の人のグループ担当でした。人懐こいダウン症の子は、マレーシア語でペラペラ話してくれます。自閉症の子の反応はイマイチ。自閉症はコミュニケーションに障がいがあることが多いとはいえ、なにかがおかしいと感じていました。

ふと、思い至ったのは、この子が中華系であること。
「まさか…」
そんなことないだろうと思いつつも、ある疑問が脳裏をよぎったわたしは再度同じ質問をその子にしてみました。英語で。

するとあっさり返ってきた返答!!そうだったのか!

パッと視界が開けるようでした。中華系マレーシア人は家庭で中国語、広東語、そして英語を話していることが多いのです。もちろんマレー系は家庭でもマレーシア語ですが、インド系はタミル語と英語だそうです。

わたしが活動している場所はマレーシア語がよく通じますが、首都は英語の方が通じるときがあり、たまにホテルのレセプションでマレーシア語はわからないので英語で話してくれと言われます。マレーシアの国語はマレーシア語なのですが、日本で日本語が通じないことはほとんどないので、多民族国家ならではの光景ではないでしょうか。

それでは今日はこの辺で!

第5回マレーシア篠原

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