常盤OTによる中国の福祉事情

你好(ニーハオ)。こんにちは。中国から作業療法士の常盤がお届けいたします。写真は急なスロープを駆け上がり、天井に頭をぶつけた同僚です。

今日は私の街の福祉事情についてご紹介します。私は北京から飛行機で北へ2時間、内蒙古自治区フルンベール市の病院で活動しています。ここフルンベール市は中国の北の外れに位置し、冬の気温は-40℃にもなる寒さの厳しい所です。広大な草原に囲まれた地方都市で、ここ数年は観光開発やマンションの建設ラッシュで、街は日々拡大、近代化している印象です。

近代化といっても、バリアフリー設計の建物などはほとんど見かけません。街中は段差も多く、道路の舗装も十分にされていません。車優先社会で、障害をもった方、小さなお子さんやお年寄りにとっても、危険の多い環境です。

つい先日、病院内の改装に伴い車椅子用のスロープが作られました。しかし、これも階段を埋めたものです。病院でさえ、バリアフリーの概念は周知されていません。さすがに、リハビリ科の同僚たちは「これじゃあ、車椅子では登れないよ~」と苦笑い。

私の配属先でも、リハビリの専門教育を受けた治療師が徐々に増えてきました。このスロープに疑問を持ってくれる人が増えてきたことが、嬉しい変化でもあります。

バリアの多い街ですが、入院患者さんはご家族と共に食事や散歩に出掛けたり、行事の際には一時帰宅されたりと、とても活動的です。また、街中では車椅子の方を見かけることも多いです。ご家族に加え、店員さんや偶然近くにいた人が何食わぬ顔で介助していることもあります。

普段、他人に対して、お世辞にも「態度が良い」とは言えないフルンベールの方々ですが、必要とあれば、当たり前のこととして手を貸してくれる、そんな心意気が本当に素敵だなと感じます。

福祉における設備・制度の整備はまだまだこれからですが、ここフルンベールの人たちの心意気と合いまった時、きっと大変活動しやすい街に変化するのではと思います。そのために、「私たち治療師も出来ることがあるはず!」と意気込みを新たにしたところです。

では今日はこの辺で。またお会いできる日まで!再见!(ザイジエン!)

第3回中国常盤②

第3回中国常盤①

 

 

 

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