協力隊帰国後は教員として活躍する渡邊OT

皆さま、こんにちは。協力隊OVの渡邊です。

私は作業療法士として、2008年3月から約1年4か月をパキスタン、2009月8月から約1年間をネパールで活動させて頂きました。皆さんもご存じだと思いますが、両国は中国やインドと隣接した南アジアに位置しており、空からは雄大なヒマラヤ山脈を見渡すことができます。また、両国ともインド文化を中心に発展しており、言葉や習慣が非常に近く、国境を越えた文化の変化の面白さを感じることができます。

パキスタンでは肢体不自由児施設、ネパールでは身体障害者リハビリテーションセンターで活動していました。パキスタンは情勢が不安定であったことや文化からの理由で施設内での活動が主でしたが、ネパールでは様々な地域や施設で活動を行うことができ、多くの患者さんの家にも訪問させて頂きました。もともと異文化に興味があった私は、現地の友達から言葉や方言を学んだり、その国の料理やお酒を作ったり、楽器やダンスを習ったりしていました。その中で様々な人と出会うことが非常に面白く刺激的でした。価値観の違いに戸惑うこともありましたが、生活習慣や文化が日本とは全く違う国で、現地の人々と共に活動する経験を通して、相手の価値観を尊重することの大切さを学びました。人とのつながりがどんどん広がり、それと共に自分の活動や生活も面白みを増していきました。

帰国後も、地域の人々とのつながりを大切にしたいと感じた私は、市の国際交流推進員になり国際交流サロンや国際交流フェスタを計画したり、地域の人々と一緒に障害児乗馬や発達障害の子どもたちの余暇支援や学習支援を行う活動を始めたりしています。

最近、日本でも地域で働くOTが増えつつあります。そこで求められるのが、人々とのつながりを作るためのコミュニケーション能力になるのではないかと思います。現在は、富山医療福祉専門学校で教員をしていますが、人とコミュニケーションをとるのが苦手という学生が多いのが現状です。授業やボランティア活動を通して、人と関わることの面白さや人々とのつながりの大切さを学んでほしいと思いながら学生と関わっています。また、自分の価値観と違う人々と関わることで視野が広がり新しい自分を発見できることも伝えていきたいと考えています。

日本ネパール教育協力会というNGOにも関わらせて頂いていますので、日本人とネパール人をつなげていける活動も展開していきたいと考えています。

渡邊OT②渡邊OT①

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