リハレポ153号 途上国へ来る前に勉強しておけば良かったことは? ホンジュラス濱田PT 

Buenas tardes!(ブエナスタルデス!) こんにちは。ホンジュラスから理学療法士の濱田がお届けいたします。

途上国に来る前に勉強しておけば良かったこと。

語学、宗教、歴史、PC、料理…数えるときりが無いかもしれません。

ただリハビリテーションセラピストとしての立場で考えてみると、一番に思いつく事はセラピストとして最も基本的な正しく評価すると言う事です。

 

私の活動している施設は、県内にある唯一のリハビリテーション施設です。外来患者さんを中心に小児、中枢、整形、内部疾患と治療対象は多岐に渡ります。とは言え、セラピストは私と実習生を含めて三人、そしてDr.は居ません。

 

現場ではもちろん新規の患者さんを診る機会も多いです。リハの開始はDr.からの紹介と言う点では共通しているのですが、日本の様にしっかりとした診断名があって来院するとは限りません。

おまけに患者さんとのスペイン語での問診はやはりスムーズにはいきません。(特に赴任直後は)

そこでシャウカステン等の画像診断を含めて患者さんを正しく評価する力は必要不可欠です。

 

また協力隊として二年間で色々な活動をしようと意気込んでも、語学力も不十分でいきなりパッと出てきた僕たちが、患者さんや同僚達に最初から信頼してもらうと言う事は非常に難しいことです。

そこで私たちが彼らと信頼関係を築く上で必要な事の一つは、やはり目の前の患者さんに治療効果を出すと言う事だと思います。

もちろんリハビリを提供する上で、正しい評価が行われていなければ治療効果も思う様に発揮出来ないですよね。

 

そして何より途上国ではリハビリを提供できる施設自体が少なく、日本のように国民皆保険制度はある国は稀で、障害者に対する社会保障も手薄です。公的な施設を除いては治療費も高額な上に、治療が必要な人達ほど貧困層が多いのも事実です。

金銭的な問題から他県から公的な当施設に数時間かけてやってくる患者さんもいれば、中にはリハ施設と自宅の往復をする為の僅かな交通費が払えない為に通院出来ない人達も少なくありません。

患者さんにリハビリの必要性を感じて再度来院してもらう為に、来院する事が難しいのであれば正しい患者指導、自主訓練指導等を行う為にも初診時に正しい評価と適切な治療することが重要だと感じています。

 

私自身、これからの活動の中でもっともっとその力を磨いていきたいと考えています。

それでは今日はこの辺で。

 

Adiós. Nos vemos♩(アディオス.ノスベモス♩)さよなら。またね。

153ホンジュラス濱田さん2 153ホンジュラス濱田さん

このページの先頭へ