リハレポ178号 現地の方にかけられたあの一言 ソロモン鎌田PT
Muremure rianamo(ムレムレリアナモ)! こんにちは! ソロモンより、理学療法士の鎌田がお届け致します。
私が現地の方にかけられた印象深い一言、というより、今でも日常的によく聞く印象深い一言は、「Hem oraet nomoa, No wari(ヘム オーライ ノモア、ノーワリ)」。活動中でも、日常生活でも、よく聞かれます。「大丈夫、心配ないよ」という意味ですが、この一言に、ホッとして救われたことも、イラっとして疑心暗鬼に陥ったこともあります。
たとえば。国内の、ボートで3時間ほどの場所に旅行に行った時のことです。ソロモンNo.1リゾートと言われるホテルに宿泊し、絶景の海景色を堪能し、そろそろ帰りの出発時間、という時になっても、ボートが来ませんでした。ボートの手配をしてくれていた人に連絡を取ると、「大丈夫、心配しないで」。連絡を取り続け、3時間ほどたっても、「もうすぐだから。大丈夫、心配しないで」。さすがに大丈夫じゃないでしょ、とその後連絡を取り続けても、結局ボートの手配ができておらず帰れないことになりました。しかし、翌朝からは活動がありますし、まず、泊まる場所がありません。お金もないし知り合いもいない、という状況の中、ホテルの人になんとか安く泊めてもらおうと交渉していると、ホテル管理のチーフの人が、「大丈夫。うちに泊まっていけばいいよ」。その申し出にホッと一安心、という思いと同時にもう「大丈夫」という言葉を信じられない状況でしたが、その人の家に着くと、家族揃って最高のもてなしで迎えてくれ、遅い時間にも関わらず夕飯までご馳走になりました。
トラブルがありそれを解決できていなくても「大丈夫」という一方で、路頭に迷っている外国人を助け、自分の家に迎え入れることも「大丈夫」。こちらとしては、その言葉を信じて窮地に立たされたかもしれませんが、同じ言葉であっても使い方によっては、困っている人を安心させ、助けることに躊躇しない彼らのおおらかさに感服をしました。ソロモン人の国民性を表している言葉だな、と感じています。
それでは、今日はこの辺で。Lukim iu!!(ルッキムユ~‼)またお会いしましょう。