ミャンマーで活動中のシニアボランティアの活動報告

JICAボランティア、シニアボランティアとしてペルーに派遣されている理学療法士がお届けします。

皆さん、こんにちは。ミャンマーで短期シニアボランティアとして活動している大塚です。

私は今、ヤンゴンにある国立リハビリテーション病院で、おそらくミャンマー唯一の作業療法士として理学療法士とともに患者さんに関わっています(まだミャンマーには理学療法士しかいない、作業療法士は制度化されていない)。

この病院を拠点として2013年7月まで5年間、JICAによる技術協力「リハビリテーション強化プロジェクト」が実施されていました。そのプロジェクトにより理学療法士を中心としたミャンマーの身体障害者へのリハの質・システムは一定の向上が図られたのですが、作業療法に関しては不十分であるため、フォローの意味も含めて短期SVの要請がされました。

この病院の理学療法士の皆さんは皆、厳しい環境にも関わらず(午後の訓練室は40度になります。もちろんエアコンは無し)真摯に取り組んでいます。ただし、治療・訓練の多くは口頭指示での自主トレや家族・介護者・助手による訓練となっています。評価に於いても所定の検査を実施するのみで、観察(視診)や触診が不足していると感じます。患者数に対する理学療法士の絶対数が不足しているので、仕方ない面もあります。さらに、暑くて消耗するので午後は休憩時間が長く実質訓練時間は1日4時間くらいしかありません。一人の患者さんをしっかり診る、触る、全体像を把握するといった基本的なことに、運営面も含め改善の余地がありそうです。臨床実践でしっかり結果を示していくことが技術や知識の伝達には有効と思います。私は、身体障害領域で20年弱の経験の後、養成校で7年間、作業療法の教育に従事してきました。実践中心に理論で裏付けして伝えるには良い経験だったと思います。

日本との違いで言えば、情報の絶対量の少なさ(とくに医学的、詳しい病歴や画像診断情報等は無いことも多いし、あっても信頼度に欠けることもある)があります。さらに語学上の問題で、患者さんからの詳細な情報は得にくいです。したがって、観察によって、病態像、障害像を推測・判断することが重要になってきます。その際には臨床経験が多いに役立ちました。これは、積み重ねでもあるので経験年数が長いことは有利ですね。タイの時も同様でしたので、観察の重要さをあらためて認識しています。

日本の療法士が海外で活躍するために必要なのは「観察力」です。環境から必要な情報を引き出す力です。若くても母語並みの語学力を獲得するのは簡単ではありません。観察力はそれを補ってくれます。

特集ミャンマー大塚②特集ミャンマー大塚①

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